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執筆者の写真麻糸績み空間「麻の手」

実りの秋は、染色にそわそわする。


まだまだ暑いですが、

気温の下がる夜も増えて、

いっきに秋も深まって冬の気配さえします。

寒いの嫌じゃ~~~><

冬は苦手なので、

麻糸で心も体もあっためる準備しよう!!!

さて、

この時期そわそわするのは、

実りの秋ならではの染料!!!

私は生成りか、

晒した白がすきなので、

染は気が向いたときにしかやりません^^

そんな気が向くのが、

「クサギ染め」!!

見て下さい、

この何とも言えないブルーグリーン!


栗拾いに行った先で、

偶然見つけて

「きゃ~~~!クサギ!!」

と大騒ぎして、

一緒にいた人にもお願いして採取しました。

今年はまだなので、

昨年の様子をどうぞ~


クサギは、

「臭木」。

読んで字のごとく、

葉がくっさ~~~いです。

なんとも言えない、

甘ったるいような、

毒々しいにおいと言うか…

風のある日に、

近づくと「おお!クサギがあるんだ!」

と言うくらいです。

(野山では探すべく、くんくんしてます)


この青黒い実を採ります。

赤いガクの部分は使わないです。

採取の際は、

最強の山の虫よけルックで行きました。

藍染の大麻野良着、

蚊よけのハーブ、

蚊帳地ストールで体を守ります。

市販の虫よけスプレーでグッタリする体質なのでね^^;

大麻野良着だと、

めったに蚊に刺されません。

なんか物騒な恰好にみえますけど…私…


気を取り直して…

帰宅して泥を落としたクサギの実。


天然無媒染で、

青に染まる天然染料は、

藍と、

このクサギだけ。

日光堅牢度はイマイチですが、

それでもこの色味に惚れてしまい、

子どものころから好きな染料。

藍はこっくりとした厚みのある色。

クサギはどれだけ重ねても透明感のある色。

透明水彩のような色です。

こんな大きいのに、

シソ科というのがいい。

シソ科のハーブが大好きなので。

さて、

早速染めに入ります!

今回は「打ち麻」(アドバンス講座で扱います)を染て、

糸績みして糸にします。

これで布を織れば、

先染め、

後染めの種類で言う、

先染めの布ができますね。

まずは、

大麻繊維をぬるま湯につけて下処理、

羊毛と違って水をすぐに含むので楽。



煮だした染液は鮮やかな青緑。


これに、

打ち麻を入れて染ていきます。


入れて静かに浸していくと、

染料がぐいっと入っていくのが見える程、

染料が吸い込まれていきます。

引き上げて、

ミョウバンで後媒染したあとの染液は、

見るからに色が減っています。


引き上げて洗い、

染の工程を3回繰り返すと、

青色はどんどん減っていきました。

これは3回目。

もう青の成分が全部繊維に移った感がすごい!!!


洗う前の状態。


これを水洗いします。

だいぶここで色が薄くなります。


これを乾かし、


翌日てがらみ(これもアドバンス講座でやります)したものがこちら。


あ~~~何とも言えない清々しい色!!!

クサギ染めWSやってくれませんか?!

と、リクエスト頂くのですが、

生クサギが手に入らないんです!!

この時期出掛ける時は、

いつも目を皿のようにして、

さがしております。。。

(もちろん採集可能なところは限られますね)

子どものころは、

歩いていける範囲に見つけられたのですが、

臭いのと落下した実の色が汚すので、

最近は切られてしまうようです;;;

他にも、

現代では邪魔者扱いになる木があります。

高級油、

ナッツ、

材木としてとても使われる、

カヤの木。

先日お気に入りのカヤの木のところへ行ってきましたので、

その話はまたこんど~

染色方法は、

こちらの本を参考にしました。

箕輪直子著『草木染め大全―染料植物から染色技法まですべてがわかる』

http://amzn.asia/d/48BtV2W

※クサギ染めの情報は少ないのですが…

自分で染めた麻糸を作りたい方は、

まずは「糸作り」を♪

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