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執筆者の写真麻糸績み空間「麻の手」

菌と共に生きよ

どうして過剰な消毒が平気で、

どうして自己治癒力が信じられなくて、

どうして感じられない事柄ばかりなんだろう?


その原因はなんでだろう?


******


十数年前のこと、

自家製酵母でパンやいたり、

自家製漬物を熟成したり、

それでもまだ体感できなかったのが、


菌の力。


老舗の味噌蔵に、

大豆畑から味噌体験に参加したときのこと。


煮た大豆と塩切麹と合わせ、

大人数でわいわいと樽に詰めている時に、

当時の蔵の専務の言葉。


「ここでね、樽の上でくしゃみしても、汚い手で触っても大丈夫。」

「麹菌が食べちゃうから」


ええーーーー?!

そりゃ、

頭では理解できるけど…

なんていうか、

他人と作業しながら、

「汚いの…やだな」

と思ったのです。


自分の子どものならまだしも…


この時まだ、

心は菌との共生が、

菌と私との境目が厚かったのだ。


*******

味噌は冬寒に仕込んで、

春から初夏に切り返しをしますね。

麹菌に酸素をいきわたらせるように、

そこから混ぜます。



左:仕込んだ日→右:切り返し日

2011年度の切り返しは、

す、すんごい色とりどり!!!!

※左の画像で白いのは塩です。


大丈夫とわかっていても、

脳内ではナウシカの

「ランラン ランララ ランランラン♪」

ループしますよ。。。


樽がいくつもあったのですが、

カビの種類も量もまちまち。

同じ大豆、水、塩、麹菌なのに、

仕込んだ人と何かで違うのだ!!!


なぜ、

カビの量と種類が違うのか?

なぜ?


*********


あれからずーっと毎年味噌を漬けて。


「今年の菌の量はどうかな」


「今年の菌の種類はどうかな」


切り返し時の楽しみになっていました。














↑この年は白の年!













この年は青と黒が多い年!



蓋状のカビをめくって切り返します。

めくった下は、もちろん美味しい味噌。


ピンクカビ=悪者

(白カビ少しくらい食べちゃいます)

と、

思っていたけど、


「カビ取り除いて美味しいくなっている部分って、

ひょっとしてカビのおかげなんじゃない?!」



そして、

2015年からは、

うっすら白カビだけ。


























そしてついに!!!

2017年度は、

カビがない!!!

タマリがよく出るようになり、

これを取り分けておき、

コクを出したい料理に使います。

煮ものや炒め物に最高。



2019年度は、

ぽちぽち出ました。


2018-2019年は、

友人家族さまに手伝ってもらって、

小さい子供たちの手の菌をいただく作戦に。


もはや、

自分たちの常在菌だけではなく、

他人様のもいただく。


手伝ったら味噌もらえると、

喜んできてくれました。


私としては、

喫煙者や合成洗剤使っている方が家にいらっしゃると、

当分調子悪いのだけど、

それでもお互い歩み寄るきっかけになればと願っています。


一緒に作ったものをいただいて、

お互いの都合や好みを聞きあう。

事故の理解を超えて思いやる。


********


そして、

本年。

カビの気配ゼロ!!


樽の下にも際にも、

酸膜酵母全くなく。


























※酒もってこーい!!の図


樽は、

水入れて鍋に移しみそ汁にし、

樽自体は太陽に干すだけで十分。



これで何が言えるかというと、


家に麹菌が沢山住み着いたということ。


麹菌が沢山いるから、

他のカビは大勢の麹に食われるのだ。


























こちらは、

3年物との比較。



我が家はもう一つ、

数年前にトライしたのが、

味噌は冷蔵庫に入れず、

使い切るまで常温。


だから、

どんどん黒くなっていく。


以前はカビが生えるから、

冷蔵庫にしまっていたし、

小さい冷蔵庫を味噌専用にしていました。


そして、

数年前は、

樽や切り返し前に手を消毒していました。


が、

冷蔵庫も消毒もいらないんですよね。

家に麹菌が住んでいれば。


*******


なぜ、

カビがはえるのでしょう?


*****


なぜ、

人は病気になるのでしょう?



*****


消毒が必要な時は、

体が通常ではないとき。

手術や大きなケガのとき。


薬が必要な時は、

自衛できなくて自力で生きられないとき。


まず、

原因があって何かが生じる。


******


私は結論する。



過剰な薬も消毒も、

自浄作用のバランスを見極められなくなったのも、


自宅で常温で味噌を作らなくなったから。


******


精神論や机上の空論だけでは、

感性の判断をする際、

体験と記憶が後押ししてくれない。


しっかり、

菌との調和という美しい現場に立ち会うことで、

精神と肉体が一致して、

未熟な選択をしないのだ。


たまに(しょっちゅう^^;)

不摂生しても、

菌が助けてくれることもある。



味噌を常温で使ってみよう!!



(最初はカビのすごさと、その下を食う度胸が要ります!

自己責任でやってね♪


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